レモングラス

産地と属性

イネ科オガルカヤ属の多年草。和名は香水茅(こうすいがや)。
原産地はインド。名前のとおり、レモンに似たさわやかな芳香が特徴のハーブ。
近縁種に「インドレモングラス」があり、通常のレモングラスは「西インドレモングラス」で、インドレモングラスは「東インドレモングラス」と呼ばれる。東インドレモングラスのほうが、香りがやや強く感じられる。
使用するのは葉や茎の部分で、生あるいは乾燥させて使う。
インドでは「チューマナ・プールー(赤い茎)」と呼ばれている。
古くから日常的に使用しているタイやインドでは、胃腸を整えて消化吸収を助ける、風邪やぜん息を改善する、リンパの流れをよくして新陳代謝を高める、殺菌効果などがあるとされている。
料理には、おもに香りづけや臭み消しに利用される。
タイの代表的な料理「トム・ヤム・クン」には欠かせない。カレーなど辛い味つけのものとも相性がよい。料理では根元の白い部分をスライスして使い、緑色の葉の部分はハーブティーとして使用する。
旬は夏から秋。
そのほか、乾燥させてから脱臭や防虫に用いたり、アロマオイル、化粧品、香水、洗剤、石けんなどにも利用されている。

栄養成分の働き

シトラールは精油成分で、リラックス効果やリフレッシュ効果があり、集中力や気力を増強させるといわれている。また、副交感神経を刺激して消化を促す効果があるので、胃腸の調子を整え、食欲不振や夏バテによいとされている。
リモネンも精油成分で、唾液や胃液の分泌を高めて消化吸収を促進する効果がある。最近では、がんを予防する効果も期待されている。
シトロネラールも精油成分で、抗炎症作用や鎮痛作用がある。また、防虫効果が知られている。
フラボノイドは植物に含まれる淡黄色から無色の成分で、ポリフェノールの一種。抗酸化作用があり、動脈硬化を予防したり、毛細血管を保護して血圧を適正にコントロールする働きがある。

栄養成分

シトラール、リモネン、シトロネラール、フラボノイドなど

注意点

妊婦中や授乳中の女性は、子宮出血を誘発することがあるので多量に使用しないこと。

ポイント

乾燥ものを使う場合は、アクが強く苦みが出るので加熱時間を短くする。
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