ジン

産地と属性

大麦麦芽やトウモロコシなどの穀物を糖化・発酵させたのちに蒸溜し、ジュニパーベリーをはじめとする様々なボタニカル(草根木皮)を香味成分として加え、再蒸溜した無色透明な酒。

ウォッカ、テキーラ、ラムとともに、世界4大スピリッツ(spirits)のひとつに数えられる。

スピリッツとは蒸留酒のことで、度数の低い醸造酒を加熱し蒸留することでアルコール度数を高めたもの。ジンの場合、アルコール度数40%前後の商品が中心となっている。

日本では「杜松(ねず)の実」として知られるジュニパーベリーは、古くからその薬効が知られていたが、11世紀頃のイタリアで修道士がジュニパーベリーを使ったスピリッツを作っていたという記録があり、これがジンの発祥とされている。

代表的なのものに、イギリスの「ドライ・ジン」、オランダの「ジュネヴァ・ジン」、ドイツの「シュタインヘーガー」などがある。

近年、国内各地において「クラフトジン」作りが静かなブームとなってきており、様々なメーカーから個性的なジンが生み出されている。ジンの定義には、ジュニパーベリーさえ使用していれば、他にどのようなボタニカルを加えても良いという自由度の高さがあり、それがこだわり素材を使ったクラフトジン・ブームに火をつけたといわれている。

栄養成分の働き

ジンに限らず、蒸留酒の多くは糖質がほぼゼロのため、醸造酒と比べて太りにくい酒といわれている。

アルコールには、血圧や悪玉コレステロールを低下させる効果や、血行を良くするなどの効果がある。また、ジンで使われているボタニカルには、その香りによって気持ちをリラックスさせる効果などがあるといわれている。

栄養成分

アルコール、少量のビタミン類など(香りづけのボタニカルによる)

注意点

ドライ・ジンやシュタインヘーガーなどは、口あたりも良く飲みやすいため杯を重ねがちだが、アルコール度数は高いため、飲みすぎには注意すること。

ポイント

カクテルベースにする場合は、ドライ・ジンを使用すること。クセがなくさっぱりとしているため、他の素材の味わいを引き出す。一方、ジュネヴァ・ジン(オランダ・ジン)系のものは、トロッとした舌触りと独特の香りを楽しむためにはストレートで。また、クラフトジンも個性を楽しむためには、ストレートかロックで。

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