キヌア

産地と属性

ヒユ科アカザ亜科の1年草で、南アメリカのアンデス地方が原産地。直径2ミリ程度の大きさの種を脱穀したものを「疑穀類」として、数千年前より食されてきたと言われている。

「擬穀類」と呼ばれるのは、イネ科の作物と似ているためだが、「穀類」には含まれずアワやヒエと同じ「雑穀」に分類される。したがって、国内で消費されている多くは米と一緒に炊いて様々な栄養分を摂取することのできる「雑穀米」の原料にされていると考えられる。

主な産地は、ペル―、ボリビア、エクアドルなどだが、近年国内でも少数栽培されるようになってきている。

豊富な栄養素を含むためスーパーフードとも呼ばれるが、一方でグルテンを含んでいないために小麦アレルギーの人も食すことができる。

栄養成分の働き。

豊富に含まれる食物繊維は、便通を促し、腸内環境を整える。腸内環境が整うことで腸内の免疫細胞が活性化し、免疫力を高める効果が期待できる。

また、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸を含むため、悪玉コレステロールを減らし、動脈硬化や心筋梗塞など、成人病を予防する効果が期待できる。

多く含まれている鉄分は、女性に多い貧血の予防・改善に効果がある。また、豊富に含むカルシウムは、女性によく見られる骨粗しょう症の予防が期待でき、カリウムは、ナトリウムの摂り過ぎなどによる血圧上昇を抑える効果が期待できる。

栄養成分

たんぱく質、食物繊維、カルシウム、カリウム、亜鉛、葉酸、鉄、マグネシウム、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンEなど

注意点

キヌアの表面には苦みのある「サポニン」という成分があるため、調理する前に目の細かいザルなどを使い、水洗いする必要がある(3回以上、泡が立たなくなるのが目安)。

なお、市販品の中にはサポニンが除去された商品もあるため、購入時にパッケージなどで確認すること。

ポイント

一般的には炊飯器やフライパンを使って炊いたものを調理するケースが多いが、時間のない時は、電子レンジを使えば簡単に加熱できる。

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