カジカ

産地と属性

カサゴ目カジカ科カジカ属の淡水魚。
漢字では「鰍」と書く。北陸では「ゴリ」「ヤマノカミ(山の神)」と呼ばれるほか、「アブラコ」、「アユカケ」、「ドンボ」、「ナイラギ」、「ハウト」、「ハゼ」、「マゴリ」、「ミヤマゴリ」など、地方名が多い。
旬は10月から2月
本州、四国、九州北西部に生息している。河川と海を行き来する小卵型と、河川にだけいる大卵型がある。
金沢のゴリは川のカジカで、「千歳煮(ちとせに)」と呼ばれるカジカのつくだ煮は最高級品とされている。
強引に事を進めることを「ゴリ押し」というが、これはゴリを獲るときに用いる川底に固定した網に、無理やり追い込む「ゴリ押し漁」に由来する。
語源は『日本釈名』という書物に「河鹿なり、山河にある魚也、夜なきて其音たかし」とあり、「カワシカ(河鹿)」が「カジカ」になったといわれている。
河鹿とは「カジカガエル(河鹿蛙)」というカエルのことで、外見が似ていることからとされている。
ほかに、「かじ」は「瘡(かさ)」(皮ふがかさつく疾患)のこと、「か」は魚名語尾であるともいわれている。
歳時記の季語が秋であるから、「魚へんに秋」と書く。
鍋やみそ汁で食べるといいだしが出る。

栄養成分の働き

たんぱく質が豊富。
脂肪部分には、不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれ、血液の流れをよくし、中性脂肪を減らして動脈硬化や生活習慣病を予防する。
不飽和脂肪酸DHA(ドコサヘキサエン酸)も含まれ、コレステロールや中性脂肪を減らす作用のほか、脳細胞を活性化することから認知症などの予防も期待される。

栄養成分

たんぱく質、EPA、DHA、ビタミンB12、カルシウムなど

注意点

骨とヒレがかたいので、さばくときにはケガに気をつける。

ポイント

体に張りがあり、ぬめりが強く、ツヤのあるものを選ぶ。
買ったら冷蔵庫に保管し、その日のうちに料理する。
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