産地と属性
水中で浮遊生活をする刺胞動物の総称。ヒドロ虫綱、十文字クラゲ綱、箱虫綱、鉢虫綱に分類される。漢字では「水母」「海月」と書く。
捕獲時期は夏から秋にかけて。海水浴客を刺したり、大量発生して漁業を妨げるなどの有害種も多いが、食用にも使われる。
よく食べられるのは「えちぜんくらげ」と「びぜんくらげ」で、一般的には「塩くらげ」の名で知られる。九州沿岸、瀬戸内海に多い。細切りにして乾燥させ、塩蔵する。この状態で売られているものは水でもどし、酢の物やあえ物、スープにする。シコシコとした歯ざわりは、お酒のつまみとしても好まれる。
栄養成分の働き
成分の大半は水分だが、古くから腸の働きを整え、血行をよくする働きがあるといわれる。血行不良によって起こる頭痛や生理不順にもよいとされている。漢方では、むくみ、二日酔い、高血圧、便秘の改善によいとされる。
栄養成分
たんぱく質、ビタミンB2、ミネラルなど
注意点
体を冷やす作用があり、消化がよくないので冷え性や胃弱の人は多食しないこと。
ポイント
せん切りのものは、表面の塩を洗い流してから熱湯に軽くつけて水にもどす。