ハクサイ(白菜)

産地と属性

アブラナ科アブラナ属の二年生植物。
原産地は中国で、日本には明治初期に伝わった。
旬である秋冬には岩手県、栃木県、宮城県など、夏場は長野県、群馬県でおもに生産されているが、茨城県では、ほぼ年間を通して作られている。
ビタミンCが豊富なので、冬場にはありがたい野菜。
ハクサイが主役である鍋料理は、食材しだいで摂取できる栄養素が多くなり、体も温まるので冬場には最適である。
漢方では、胃腸にたまったよぶんな熱を冷まし、消化器管の働きをよくして便通を整える作用があると考えられている。

栄養成分の働き

アブラナ科の野菜には、共通して「インドール化合物」という植物性ホルモンが含まれており、発がん性物質を解毒し、細胞を守る。
芯や外葉に多く含まれているビタミンCは、体に抵抗力をつけ、かぜの予防や美肌、疲労回復に役立つ。
不要な塩分を体外に排泄する利尿作用をもつカリウムは、高血圧の予防に役立つ。
カルシウムの吸収を助けるマグネシウムは、体温や血圧を調整する働きをもつ。
豊富に含まれている食物繊維は、腸の調子を整えて、便秘を改善する。なお、整腸効果は漬け物にして発酵させると、その効果を増す。

栄養成分

カリウム、カルシウム、ビタミンC、食物繊維、マグネシウム、カロテン

注意点

カリウムやビタミンCは水溶性なので、煮込むとその成分が煮汁の中に溶けだしてしまう。鍋やスープといった汁物のときは、煮汁ごと食べる。

ポイント

葉の部分によって料理法を変えることが、おいしく食べるコツ。
外側の大きな葉は、巻き物や炒め物、煮物に。内側の葉は、鍋や炒め物に利用したい。
芯も炒めたり、煮物として調理でき、別のおいしさを楽しむ。
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