産地と属性
スッポン科スッポン属に分類されるカメ。日本で食用にされるものの多くは養殖ものだが、天然のスッポンは本州以南の池や沼などに生息するほか、中国や朝鮮半島、台湾、東南アジアなどにも分布している。
体長は成育すると30㎝以上になり、まれに60㎝台になるものもいる。
他のカメと異なり甲羅が柔らかいため、英語圏ではソフトシェル・タートル(Soft-shelled turtle)と呼ばれる。
ちなみに「一度噛まれたら雷が鳴っても離さない」と言われるが、実際には噛まれた部分を10秒ほど動かさなければ、自然に噛むのを止めるとのこと。
縄文時代から一部で食用にされてきたが、盛んに食べられるようになったのは弥生時代になってから。その後、貴族などが食べる高級食材として扱われてきたが、江戸時代になると庶民の間でも食されるようになった。現在、養殖は東北から九州までの各地で行われている。
煮ると良い出汁が取れるため、甲羅の形状から「まる鍋」と呼ばれる鍋料理にされることが多い。また、生き血を酒で割って飲む食前酒も有名。
栄養成分の働き
古くから滋養強壮に良いとされてきたのは、必須アミノ酸やビタミン、ミネラル類が豊富なためで、アミノ酸から作られるタンパク質は体内で筋肉や酵素、ホルモンの材料になる。また、コレステロール値や中性脂肪を抑える働きがあるリノール酸やコラーゲンも豊富に含むため、成人病予防や美容にも効果が期待される。
さらに生き血にも、アルギニンやイソロイシンをはじめとした様々な栄養成分を含んでいる。
栄養成分
たんぱく質、脂質、ビタミンA・B1・D・K、ナイアシン、葉酸、ナトリウム、カリウム、鉄、リンなど
注意点
一般家庭でスッポンを捌くことはあまりないと思うが、もし丸一匹のスッポンが手に入った時は、捌き慣れた調理人に依頼する方が良い。
ポイント
家庭で鍋にするときは、市販されているスッポン鍋セットを使うのが手軽で便利。また、スープのみでも売られているため、スープとして飲むほか雑炊にしても良い。