イクラ

産地と属性

ほぐして味付けをしたサケやマスの卵のこと。ハラコと呼ぶ地方もある。マスよりもサケの方が一粒のサイズは大きく、特に秋鮭(シロザケ)のものが一般的であり高級品とされる。食感と味を似せて作られた人造(人工)イクラもある。

語源は良く知られているようにロシア語だが、ロシアでイクラといえばキャビアや数の子、タラコなども含む魚卵全体のことを指す。

作り方は、筋子と呼ばれる秋鮭の卵巣から卵巣膜を取り除き、バラバラの状態にした卵を塩または醤油に漬けて、味をつける。

栄養成分の働き

カロリーが高い食品のように思われているが、豚のロース肉や牛のバラ肉などと比較してもカロリーは低い。

イクラのたんぱく質には、タウリンやアルギニン、シスチンなどのアミノ酸が多く含まれており、他の魚介類とくらべ多く含まれているアルギニンは、成長ホルモンの分泌を促進する効果や免疫力を向上させる効果などがある。シスチンは髪や肌、爪の健康や美しさを維持する成分として知られている。

また、不飽和脂肪酸のDHAやEPA、リン脂質のレシチンなど、良質な脂質を豊富に含んでおり、特に生活習慣病の予防や脂肪燃焼の促進に効果があるDHAやEPAは、サバやイワシなどの青魚よりも含有量は多い。レシチンは、記憶力の低下や認知症、動脈硬化を予防する効果がある。

ビタミンA・B1・B2・B12・D・Eなどのビタミン類も豊富に含んでいる。

アスタキサンチンは天然色素であるカロテノイドの一種で、イクラが赤い色をしているのはこのため。皮膚の美容やアンチエイジング、眼精疲労、筋肉の持久力維持などに効果がある。

栄養成分

たんぱく質、脂質、ビタミン類、アスタキサンチンなど

注意点

冷蔵のイクラは賞味期限内に食した方が良く、常温での保存は避ける。冷凍保存したものも3ヶ月を目安に使い切ること。但し、冷凍する前の状態にもよるため、解凍した段階で色や臭い、粒がつぶれているものが多くないかなどをチェックする。

ポイント

イクラは冷凍保存が可能。冷凍保存する際は、密閉容器にラップなどを敷き、なるべく空間ができない分量を入れ、ラップで包んでから冷凍すると良い。解凍する場合は、冷蔵庫で半日程度かけること。解凍の目安は、粒が自然にほぐれる状態になればOK。長期保存したもので状態に不安がある場合は、パスタや汁物などの加熱調理した料理に加えて使用すると良い。
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