イチジク

産地と属性

原産地はアラビア南部。日本に渡来したのは1630年代で、長崎より全国に広まった。
外からは見えないまま花が結実することから、「無花果」と呼ばれる。また、一日にひとつずつ熟すということから「一熟」とも呼ばれている。
「旧約聖書」のなかで、アダムとイブがイチジクの葉で下半身を隠し、また傷薬として記されているほど、古くより人類とともにあった果物。
クワ科、イチジク属。旬は8~10月。

栄養成分の働き

タンパク質を分解する酵素が豊富なため、胃をじょうぶにし、消化不良の改善に役立つほか、ノドの痛みや声がれなどの不調を緩和する。
胃の炎症を抑えるのに役立ち、胃潰瘍や黄疸(おうだん)の改善を助ける。
含まれているベンズアルデヒドという活性成分は、がんを予防し、進行を抑制する。
ペクチンという水溶性の食物繊維を豊富に含んでいるため、腸のはたらきを活性化して便秘を改善し、体内の浄化にも役立つ。
また、痔の改善に用いることもある。その場合は果実を食べてもよいが、葉を煎じて腰浴するとよい。

栄養成分

ビタミンB1、ビタミンB2、鉄分、カリウム、ビタミンC、食物繊維

ポイント

1~2日で鮮度が落ちてしまうので、できるだけ早く食べきるようにする。
葉にもタンパク質分解酵素(フィジン)が含まれており、日本では古くから虫刺されに葉の汁を塗付してきた。
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