オイスターソース

産地と属性

生のカキ(牡蠣)を塩ゆでにしてから乾燥させる「干し牡蠣」を作る際に出る煮汁を加熱濃縮して、小麦粉やでん粉で濃度を調整し、砂糖やうま味調味料などで味を調えて、カラメルで色づけをした液体調味料。1888年に、中国広東省の料理人である李錦裳(リ・キンシェン)が発明したと言われている。李錦裳はその後、マカオで李錦記(リキンキ)というブランドを起ち上げ、オイスターソースを世界に広めた。

独特の風味とアミノ酸などに由来するうま味とコクがあり、広東料理には欠かせない調味料だが、日本をはじめ東南アジア各国の料理でもよく用いられている。日本では「牡蠣油(かきあぶら)」とも言う。

栄養成分とその働き

カキそのものが原料ではないため、オイスターソースに含まれる栄養素はカキほど多くはないが、野菜をベースにしたウスターソースにくらべ、亜鉛やマグネシウムなど多彩なミネラルを含む。

また豊富に含まれるビタミンB12は、神経や血液細胞を健康に保つ働きがあり、貧血の予防にも役立つ。

注意点

カキを食べることによって引き起こされる「牡蠣アレルギー」の人は、場合によってはオイスターソースが原因になることもあるため注意が必要。重症化する可能性がないとは言えないため、料理に使う場合には、あらかじめ食べる人のなかに「牡蠣アレルギー」の人がいないかどうかを調べること。

未開封のものは、冷暗所で保存。開封後は、味や色の変化を防ぐため冷蔵庫で保存し、2〜3ヶ月で使い切ること。

ポイント

味が濃く、少量でもしっかり味付けできるため、使い過ぎには注意が必要。ナトリウムとともに糖質も多く含まれるため、塩分やカロリーを気にする場合は少量にする。

気仙沼や瀬戸内海などで獲れるカキを使った国産オイスターソースもあり、化学調味料や保存料無添加のものが多いため、それらを気にする場合は国産のものを使用する。

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