産地と属性
大葉とは、アオジソ(青紫蘇)の葉のこと。
(シソ全体については「シソ」の項目を参照)
ウメボシや柴漬けなどで使われるアカジソ(赤紫蘇)に対し、アオジソが流通し始めたのは1961年頃から。静岡のつまもの生産組合が、アオジソの葉を束ねて大阪の市場に出荷したのが始まりで、その際、芽と葉の部分の区別が必要になったため、葉の方に「大葉」という商品名を付けたことが名前の由来となっている。
その後、愛知県の豊橋市でも栽培が盛んになり、東京の市場にも出荷。大葉という名前が全国に広まった。
ちなみに、和食の飾りとして使われてきたアオジソの双葉の若芽(芽ジソ)のことは、「青芽(アオメ)」と呼ばれている。
アオジソは香りが強く、刺身のつまや刻んで薬味などにするほか、天ぷらにしてそのまま食したり、バジルのようにペースト状にして使うこともある。
主な産地は豊橋市を中心とした東三河地区で、国内生産量の9割を占めるといわれている。
栄養成分とその働き
シソの香りに含まれるペリルアルデヒドという成分には防腐・殺菌作用があり、刺身など生の魚を食べる際に添えられるのは、その効能があるため。食中毒を予防するほか、臭覚神経を刺激して食欲を増進させ、胃腸の働きを整える効果もある。
注意点
乾燥したり、鮮度が落ちたりすると香りが少なくなり、食感も悪くなるため、購入後は早めに使い切る方が良い。
ポイント
選ぶ際には、色が鮮やかで変色してなく、葉先までピンとしているもの、香りが強いものを。
保存する場合は、水で濡らしたキッチンペーパーで一枚ずつ挟み、できるだけ空気に触れないようにビニール袋などに入れて冷蔵庫の野菜室へ。
長時間保存したいときは、水洗い後に水分をしっかり拭き取り、一枚ずつラップに包んでから冷凍する。