ゼンマイ

産地と属性

ゼンマイ科の多年生シダ植物。
日本全国の、水気の多い原野や河川沿いに生息している。
10~30㎝ほどの高さで、全体が綿毛におおわれている。先にある若葉はくるくる丸まっており、アク抜きの際は、これを取り除く。
春の山菜として人気があり、若い葉(オンナゼンマイ)と渦巻き状の若芽を食べる。
市販品で手に入るのは、乾物や水煮したものが多いが、国産はわずかで中国産が大半を占める。
一般には、煮物やあえ物、炒めて食べることが多い。

栄養成分の働き

β(ベータ)-カロテンを多く含み、目の健康を維持したり、皮ふや粘膜の形成に作用するほかにも、細菌やウイルスから体を守る。さらに、抗酸化作用があるため、体内において有毒とされる活性酸素を除去して、免疫機能の向上やがんの予防にも役立つ。
不溶性の食物繊維が豊富で整腸作用に働き、便秘の解消に有効である。
ビタミンCは、免疫力の向上に働き、健康な体を維持する。また美肌作用や、皮ふトラブルの解消、ストレスへの抵抗力を高める効果も期待できる。

栄養成分

食物繊維、カリウム、ビタミンA(とくにβ-カロテン)、ビタミンK、リン、カルシウム、マグネシウム、ビタミンC、葉酸など

注意点

調理の際、煮る時間が長いと、やわらかくなり過ぎてしまうので気をつける。

ポイント

β(ベータ)-カロテンは、加熱に強く油に溶けやすいので、調理に油を使うと体内での吸収率が高くなる。
アクが強いので、次のようにして抜く。綿毛と若葉を取り、大きな鍋を沸騰させ、重曹を入れて、2~3分ゆでて自然に冷ます。冷めたらアクで色が変わった水を2~3回かえる。
大量にある場合は、アク抜きをして日が当たる場所に置き、軽くもみながら乾燥させると保存食になる。
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