ゴボウ

産地と属性

原産地は、ユーラシア大陸の北部。しかし、基本的に野生種を薬用として摂取しているだけで、食用にしているのは日本のみ。
中国では漢方として解毒、解熱、鎮咳(ちんがい)などの治療に使用されるが、食用ではない。
最近は、堀川ゴボウなど、短い種類も出てきている。
キク科の二年生植物。旬は11~1月。初夏に出るものは、新ゴボウ。

栄養成分の働き

おもな成分は炭水化物で、その大部分が消化されない食物繊維で、水溶性、不溶性の両方を含む。
水溶性食物繊維のイヌリンは腎機能を高め、利尿作用があるともいわれている。また、腸内の善玉菌をふやし、悪玉コレステロールを排出する働きや血糖値の急激な上昇を防ぐ働きもあるので、動脈硬化や糖尿病の予防にも力を発揮する。
木質素とも呼ばれるリグニンは、がん予防に効果的。ほかにも胆汁酸を吸着・排泄したり、腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にしたり、便秘や大腸がんの予防に活躍する。
男性ホルモンを増加させ、精子の量をふやすアルギニンという成分も含む。

栄養成分

鉄、マグネシウム、銅、食物繊維、リグニン、アルギニンなど

注意点

皮と身の間にうまみや香り、薬効成分があるので、皮はむかずに、たわしか包丁の背で擦る程度にとどめる。
あくが強いので、切ったら水にさらしたほうがよい。
リグニンは切り口に発生し、時間とともにふえていくので、ささがきなど切り口の大きくなる切り方がよい。
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