産地と属性
その名の通り、パンを粉砕して粉状にした加工食材のこと。
基本的な原料としては、パンと同様の小麦粉、イースト、食塩だが、糖類や油脂、色素等を加えたものもある。
トンカツやコロッケ、エビや白身魚などフライの衣として使われているほか、ハンバーグやミートボールなどの練り込み用や、唐揚げやナゲットなどのコーティング素材用など、様々な用途で使われている。
パン粉はその製法によって以下の3種に大きく分けられる。
【乾燥パン粉】
水分が14%以下のパン粉で、乾燥させたパンやクラッカーなどを粉砕して作られる。ヨーロッパ発祥の目の細かな伝統的なパン粉。
【生パン粉】
水分が35%~38%のパン粉で、製造したパンを網目で粉砕したまま何の手も加えない生の状態のもの。
【セミドライパン粉】
業務用が主流で、使用現場のニーズに合わせ、乾燥機を使って水分調整をしたパン粉。
なお、一般的にパン粉は製粉メーカーや製パン会社などが作っていると思われがちだが、多くは専業のパン粉メーカーによって作られている。レストランやトンカツ店では、目の粗さなどこだわりのパン粉を専業メーカーに発注するところもある。
また、日本で生まれた生パン粉は、近年“panko”という名で世界に知られるようになっている。
栄養成分の働き
生パン粉は、食パンから作られるものが多く、小麦由来の成分にバターなどが加わっているため、カロリーは高い。(パンの項目も参照のこと)
栄養成分
たんぱく質、脂質、炭水化物、食物繊維、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、セレン、モリブデンなど
注意点
揚げ物の衣に使用する際は、目が粗くなるほど油の吸収量が増えるため、料理全体のカロリーは高くなる。ダイエット中の場合などは、注意が必要。
ポイント
開封前の生パン粉は冷暗所で常温保存できるが、開封後の余ったものは、袋の空気を抜いて冷凍保存すると良い。また、乾燥パン粉の場合は、開封後の冷蔵庫保存も可能。但し、密閉容器に移してからにすること。