産地と属性
ウコギ科の落葉樹で、春に出る芽の部分を山菜として食する。
味はウコギ科特有の香りと苦味があり、栄養価も高く、同じくウコギ科のタラの芽とともに「山菜の王様」とする向きもある。
名前の由来は、かつてこの木から取れる樹脂を濾して、金属のさび止め油にしていたことから。
収穫時期は、4月~5月頃。高地の場合は6月に獲れるものもある。通常、芽が出て葉の柄が広がる前に獲るが、芽が出始めたばかりのものは、筆を空に向けて立てた様子に似ているため「筆葉」と呼ばれ重宝されている。
北海道から九州まで広く分布しているが、近年は里山の減少と共に収穫量が減ってきており、栽培もあまりされていないため、高価な山菜のひとつになりつつある。
栄養成分の働き
ケンフェノール、クエルセチン、イソクエルチトリンなどのフラボノイド系ポリフェノールを含む。ポリフェノールは抗酸化作用があるため、老化や生活習慣病の予防、免疫力アップに効果がある。また、食物繊維が豊富なため、便秘解消やダイエットにも効果が期待できる。
栄養成分
たんぱく質、炭水化物、食物繊維など (ビタミンやミネラルの含有に関しては不明)
注意点
低カロリー・低糖質ではあるが、天ぷらにすれば当然カロリーは高くなる。また、食物繊維が多いため、一度に大量に食べると下痢などをおこすことがあるので注意すること。
ポイント
山菜の中でもアクは強い方だが、生のまま天ぷらにしても良い。また、茹でてアクを抜いてから水にさらし、ゴマ和えにしたり、バターや油などで炒め物にする他、汁などの具にして食べることもできる。