産地と属性
正式名称は「アオメエソ」「マルアオメエソ」「トモメヒカリ」で、すべてヒメ目アオメエソ科に属する深海魚。体長が10~20㎝程度の小型魚で、青く大きな目が特徴的なために「メヒカリ(目光)」と呼ばれるようになった。福島県から宮崎県までの太平洋沿岸に広く分布し、福島県いわき市では市の魚に認定されている。水深200~400mの海域に生息し、底引き網によって獲られている。
一年を通して漁獲されるが、マルアオメエソが多く獲れる千葉県以北では1~2月、アオメエソやトモメヒカリが中心となる千葉県以南では7~8月と12月~1月が旬の時期とされている。
ふわりとした食感と豊富なグルタミン酸による旨みがあるのが特徴で、近年人気が上昇している。
栄養成分の働き
カルシウムはシシャモやワカサギの1.5~2倍程度、鉄分はマグロやカツオの3倍程度含むと言われており、豊富な栄養価を持つ。
必須脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸も豊富で、そのうちのEPAは、血中の中性脂肪値を低下させる働きがある。またDHA・EPAには、善玉コレステロール(HDLコレステロール)を増やし、悪玉コレステロールを減らす働きがあり、生活習慣病の予防に効果が期待される。
栄養成分
たんぱく質、脂質、カルシウム、鉄、ビタミンA、オメガ3系脂肪酸など
注意点
目が鮮やかな青色をしていて潤っているもの、皮に光沢があり斑模様が濃く出ているものを選ぶと良い。目がくぼんで濁っていたり、皮が白っぽく変色していたりするものは鮮度が落ちているため避けること。
ポイント
新鮮なものは刺身で食することもできるが、もっとも一般的な食べ方は唐揚げ。大きなものは頭とワタを取ってから揚げるが、小ぶりなものは丸ごと揚げて食べることができる。