柚子胡椒

産地と属性

柚子(ユズ)の皮をすりおろし、唐辛子(トウガラシ)をすり潰したものと塩を加えてペースト状にした調味料。「ゆずこしょう」または「ゆずごしょう」と呼ばれるが、胡椒(コショウ)の実などは使われていない。九州地方の方言で、唐辛子のことを「コショウ」と呼んでいたことが名前の由来となっている。

最も一般的なものは、青柚子と青唐辛子で作られた緑色系のものだが、青柚子の代りに熟した黄柚子や、青唐辛子の代わりに赤唐辛子を用いた朱色系のものもある。

発祥の地は、大分県の日田市近隣とする説が有力。日田市はもともと柚子の栽培が盛んな地域で、古くから家庭で柚子胡椒が作られてきた。

2000年頃から全国に広まるようになり、市場に出回っているものの多くは九州で作られたものだが、柚子の産地である四国の徳島県や高知県産のものもある。

栄養成分の働き

ユズの皮は、豊富なビタミンCを含んでおり、芳香の元となるリモネンやシトラールなどの成分を含む。リモネンは、交感神経を刺激して血行を促すことで、からだの代謝や消化活動を活発にする

トウガラシの辛味成分であるカプサイシンは、体温を上げて血行をスムーズにすることによる代謝を高める効果がある。

栄養成分

栄養成分については、ユズトウガラシの項目を各々参照のこと

注意点

塩分が含まれているため、減塩が必要な人は使用量に注意すること。

ポイント

青柚子と青唐辛子があれば、家庭でも簡単に作ることができる。青唐辛子は種を除いて細かく刻み、それに柚子皮をおろしたものと塩を加え、包丁で叩きながら練り合わせてゆく。柚子皮のしぼり汁を加えても良く、辛味や塩加減の調整も好みに合わせることができる。

但し、時間とともに風味が失われていくため早めに使い切る方が良い。保存する場合は冷凍保存で。

市販のものの中には、冷凍保存しやすいパウチタイプやチューブタイプもある。

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