代替肉(だいたいにく)

産地と属性

家畜肉の代わりとして作られた食品のことで、大豆などの植物を原料として肉の食感に近づけた植物由来のものと、動物の細胞を培養して作られる培養肉の2種類に大きく分けられる。培養肉はまだ実用化途上であるため、ここでは前者の植物由来の「プラントベースミート(PBM)」について扱う。

大半のPBMで使われている原料は大豆であるため、「大豆ミート」「大豆肉」「ソイミート(soy meat)」などと呼ばれる。ベジタリアン(菜食主義者)やヴィーガン(動物由来の食物を一切摂らない完全菜食主義者)の人々の間では普通に食されていたが、近年の世界的なヘルシーブームの広がりと、畜産業による地球環境へのCO2負荷増大が問題視されるなかで注目が高まり、様々な製品が開発され流通するようになった。

栄養成分の働き

主原料は、大豆から油を絞った大豆粕(だいずかす、脱脂大豆)を加工したものが多いため、大豆にくらべて脂質が少なく低カロリー。

肉類と同等量のたんぱく質がありながら、肉には含まれない食物繊維も多いため、腸内環境を整える効果も期待できる。

その他、大豆イソフラボンなどの栄養成分については大豆を参照のこと。

栄養成分

たんぱく質、炭水化物、カリウム、カルシウム、リン、ビタミンB1・B2、ナイアシン、食物繊維など

注意点

PBMの中には、動物油脂や肉エキスなどの「動物性添加物」を含むものと含まないものがある。菜食主義者に供する場合は、許容する範囲を聞き、好ましい方を選択して使用すること。

ポイント

大型スーパーの中には、精肉売場の横に代替肉コーナーを設け、様々な製品を展開しているところもある。食材としての代替肉(肉片やひき肉風など)だけでなく、ハンバーグやカレー、牛丼の具などの加工品もあるため、目的に応じて使い分けると良い。

タイトルとURLをコピーしました